プロフィール

匿名でのブログを始めたいと記載した直後からプロフィールを書くというのは矛盾に満ちているように思えるが、どのような人間がヨーロッパ研修旅行を引率するのかある程度説明しておいた方が、このブログ情報源が、どのような方向に偏った記事であるのか把握できるだろうと思い、人物が特定されない範囲で(正確には、私が専門外のことでも、がんがん記事を書けると思える程度の匿名性で)、海外経験や専門分野の話をしたいと思う。

トップページからリンクを辿れば、どこの大学のどこの学部であるかまで容易にリサーチ可能なのであるが、簡単に大学・学部を紹介する。一般的に教養学部と称されるような、最近では、リベラルアーツなど横文字で新奇性を表現する大学もあるが、教員養成などを主目的の一つとした文系から理系まで幅広い分野の教員が集まる学部になります。私が文系か理系かと問われれば、完全な理系学科の教員であり、その中でも、理論系と実験系に分類できる分野の実験系理系分野です。ですから、普段は、大学で科学実験をして、その結果を解析し、成果を発表するというのが、仕事となります。
先日、文系の知り合いの先生(同じキャンパスの同じ学部の教員)が、たまたま、研究室を訪れたのですが、せっかく、キャンパスの外れにあるラボまで来て貰ったので、実験室を案内しました。電子顕微鏡や分光装置が並ぶ研究室を見て、普段の研究世界が抜本的に違うことに驚かれ、文系から理系まで一つに集まるキャンパスの面白さを感じた機会でした。ちなみに、その先生の専門は、古い辞書だそうです。
さて、私自身が研修旅行の引率を引き受けた理由の一つが、普段、専門科目の講義担当しかしていないため、講義を履修している学生のほとんどが理系の学生であり、文系の学生と接する機会を持ちたいと考えていたこともあります。文系の学生にとっては、理系の先生と寝食を共にする機会もないでしょうし、せっかく、文系と理系が仲良く学んでいる学部に入学したのですから、理系の大学教授がどんな人物であるのか(私が典型例ではない気がしますが)、知ってみるのも良いのではと思ったからです。(ヨーロッパの異文化に対するカルチャーショックより、理系の教授に対するカルチャーショックの方が大きかった場合は、問題ですが・・・)

また、研修地がヨーロッパであるというのも私にとって重要な意味を持ちます。実は、ヨーロッパの中でもドイツに2年半ほど住んでいた経験があります。ドイツ南部のミュンヘンとシュツットガルトの間に位置する田舎町の大学で博士研究員(ポスドク)として研究していました。大学ではラボのメンバーが英語ができるのでコミュニケーションには事足りるのですが、滞在先が田舎町であり、スーパーマーケットやレストランで英語が通じないこともしばしば。サバイバルのためのドイツ語日常会話が2年半で身についてしまった状態でした。
そんな2年半のドイツでの研究生活の中、ドイツ各地はもちろん、フランス、スイス、イタリアなどヨーロッパ各地を訪れる機会もありました。研修旅行中の自由行動でどこに行きたいか迷ったときは、オーソドックスな観光地は旅行会社の添乗員に聞けばよいですが、マニアックな場所に行きたい場合は、私に尋ねて貰えれば、理系教員ならではの変わった意見に出会えるかもしれません。

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